暗号資産ステーブルコイン大手のTether社が、6月までの3ヶ月間に14トンの金を自社の準備資産(リザーブ)として買い増したことが判明しました。イラン戦争に伴う金価格の下落局面において購入を再強化した格好です。この一連の継続的な購入により、同社は銀行や国家を除く民間組織として、世界で知られる最大級の地金保有者となりました。ステーブルコイン発行体が準備資産の多様化と強化を加速させている動きとして、Web3業界のビジネスパーソンにとって重要な出来事といえます。
金購入の経緯と準備資産の拡充
Tether社は、6月までの3ヶ月間において準備資産向けに14トンの金を新たに購入しました。今回の買い増しは、イラン戦争の影響による金価格の下落局面を捉えて実施されたと見られます。
同社は買い増し傾向を維持しており、銀行や国家といった公的機関を除いた民間主体としては、世界で認知されている最大の地金(bullion)保有者となっています。
なお、Tether社は主要な米ドル連動型ステーブルコインである「USDT」などの発行体とされており、その価値を担保するための準備資産として現金同等物や国債に加えて、金などの実物資産を組み入れているとされています。
ステーブルコイン業界への影響とビジネス的意味合い
暗号資産市場で広く利用されているステーブルコインの裏付け資産として、現物の金が大規模に保有されていることは、担保資産のポートフォリオ分散および安全性の裏付けにおいて意味を持つと見られます。
中央銀行や主要金融機関に匹敵する規模で金の保有量を拡大させている取り組みは、Web3のインフラを担う企業の財務戦略および裏付け資産の堅牢性を示す例として、業界内で注目される可能性があります。
ポイント
- Tether社が6月までの3ヶ月間で14トンの金を新たに準備資産として購入したこと
- イラン戦争に伴う価格下落のタイミングで金の購入が再強化されたこと
- 銀行や国家を除き、世界で知られる最大級の地金保有者となったこと
- ステーブルコインの発行体が実物資産である金の保有を増やし、裏付け資産の分散を図っている点において注目されること