LINE NEXTがステーブルコイン決済プロトコルUnifi Pay Directの先行利用申請を開始

LINE NEXTが展開するステーブルコインウォレットUnifiは、2026年6月17日、ステーブルコイン決済プロトコルUnifi Pay Directの先行利用に向けた申請受付を開始しました。正式提供に先立ち、開発者やスタートアップ、クリエイターなどの事業者に向けて決済機能の導入希望者を募集します。今回の取り組みは、LINEアプリを入口にしたステーブルコインの利用シーンを、個人向けウォレットから事業者向けの決済および精算インフラへと広げる動きと見られる点で注目されます。

事業者の導入ハードルを下げる決済設計と手数料

LINE NEXTがステーブルコイン決済プロトコルUnifi Pay Directの先行利用申請を開始

Unifi Pay Directは、事業者やクリエイターがステーブルコインによる支払いを受け付け、ウォレット上で精算を受けられる決済プロトコルです。

従来の決済ゲートウェイの導入において障壁となりやすかった、事業者登録や審査手続き、手数料、精算期間などのプロセスを簡略化している点が特徴です。公式サイトによると、平均10分で既存のシステムに決済機能を連携できるとされています。

主なコスト設計およびメリットは以下の通りです。

  • 決済手数料は0%で、加入費や固定費は不要です。
  • ウォレットインフラおよび決済プロトコルの利用料として、1%のプロトコル手数料が適用されます。
  • 精算金には年最大5%の利息が付与されますが、利回りは対象資産や預け入れ規模、運用方針、市場状況などにより変動します。

アジア市場を見据えた複数通貨への対応と今後の計画

利用者は、LINEアプリやソーシャルログインを通じて支払いを行い、受け取り側はステーブルコインで精算を受ける仕組みです。サービスは、日本、台湾、タイなどを含む複数地域での利用が想定されています。

対応するステーブルコインは、米ドル建てのUSDT、日本円建てのJPYC、インドネシアルピア建てのIDRPです。今後は、タイバーツ、シンガポールドル、台湾ドル、韓国ウォンなど、アジア各国の通貨に紐づくステーブルコインにも対応を拡大する計画となっています。

精算後の資産は、銀行口座への出金または取引所を通じた現地通貨への両替が可能です。銀行口座への送金は、海外送金サービスSENTBEを通じて行われます。

LINE Messengerと連携するUnifiウォレットの展開

Unifiは、LINE Messengerから利用できるステーブルコイン特化型ウォレットとして2026年3月に正式ローンチされました。

2026年5月には日本円連動ステーブルコインであるJPYCがUnifiに正式対応しました。これにより、Kaiaネットワーク上のJPYCを使った決済、送金、預け入れ、リワード受け取りなどの体験が順次提供される予定となっています。なお、Kaiaネットワークは、KlaytnとFinschiaという2つのブロックチェーンが統合して生まれたWeb3エコシステムであり、アジア全域におけるステーブルコイン決済とオンチェーン金融のために構築されたEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンとされています。

今回のUnifi Pay Directの提供により、LINEアプリを通じたステーブルコイン決済が、個人の日常的な利用からビジネス領域へと本格的に進出する可能性があります。

ポイント

  • LINE NEXTが2026年6月17日にステーブルコイン決済プロトコルUnifi Pay Directの先行利用申請の受付を開始しました。
  • 従来の決済システムに比べて導入プロセスを簡略化し、平均10分で決済機能が連携可能とされています。
  • 決済手数料0%で、プロトコル手数料1%のみを適用し、精算金には年最大5%の利息(変動あり)が付与される設計となっています。
  • 米ドル建てUSDTや日本円建てJPYCに対応しており、今後はアジア各国の通貨に紐づくステーブルコインへ対応を拡大する計画です。
  • LINEアプリを入口とするステーブルコイン決済が、個人向けウォレットから事業者向けのインフラへと拡大する動きとして注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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