RobinhoodがイーサリアムL2「Robinhood Chain」のパブリックメインネットをローンチ

米大手オンライン証券のRobinhood(ロビンフッド)は2026年7月1日、イーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Robinhood Chain(ロビンフッド・チェーン)」のパブリックメインネットをローンチしました。ロンドンで開催されたイベント「The World is Flat」で発表されたこの新しいチェーンは、従来の金融商品と暗号資産(仮想通貨)やDeFi(分散型金融)をつなぐ中核インフラとして位置づけられています。現実資産(RWA)のオンチェーン化に特化した設計となっており、伝統的な金融業界とWeb3業界の融合を加速させる可能性があります。

開発の背景と主要な統合パートナー

RobinhoodがイーサリアムL2「Robinhood Chain」のパブリックメインネットをローンチ

「Robinhood Chain」は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションであるArbitrum(アービトラム)の技術を基盤としたパーミッションレス(誰でも自由に参加できる)なブロックチェーンです。

本チェーンは、ローンチの初期段階からWeb3業界を牽引する主要なプロトコルやインフラとの統合が行われています。主要な流動性プロトコルとしてUniswap(ユニスワップ)がAMM(自動マーケットメーカー)を展開するほか、Web3開発プラットフォームのAlchemy(アルケミー)、デジタル資産カストディ(保管)企業のBitGo(ビットゴー)、分散型オラクル(ブロックチェーン外の情報を取り込む技術)のChainlink(チェーンリンク)などが統合されています。これにより、信頼性の高いインフラが初期から稼働する体制が整えられています。

120カ国以上で展開されるトークン化株式取引とDeFi機能

この新チェーンの最大の特徴は、現実資産(RWA)のトークン化取引と、それを活用したDeFi機能の提供です。

Robinhoodウォレットを通じて、世界120カ国以上の対象ユーザーに向けてトークン化された株式取引が提供されます。ユーザーはウォレット上で24時間いつでも取引が可能であり、さらにレンディング(貸付)プールへの資産供給や、担保としての利用も可能になります。

暗号資産・国際部門を統括するヨハン・カーブラット(Johann Kerbrat)氏は、「伝統的な金融とDeFiの最良の要素を融合させ、それによって金融資産の所有権を世界中のあらゆる場所へと広げていく」と述べており、グローバルな金融アクセスの拡大を目指す姿勢を示しています。

組織再編とグローバル展開の状況

今回のローンチは、Robinhoodが組織再編の一環として従業員の10%を削減すると発表した(2026年6月17日公表)わずか数週間後に行われました。同社は2026年7月29日に第2四半期の決算発表を予定していますが、4月には暗号資産取引の収益が前年同期比で約50%減少したと報告しており、経営環境の立て直しが進められている最中でのローンチとなります。

このような状況下でもWeb3分野への投資は継続されており、今回のイベントでは近日中にイギリスで暗号資産取引を開始することも発表されました。厳しい状況においても、グローバル展開とオンチェーン金融へのシフトを推し進める同社の戦略がうかがえます。

ポイント

  • 米大手オンライン証券のRobinhoodが、イーサリアムL2「Robinhood Chain」のパブリックメインネットをローンチしました。
  • Arbitrumを基盤としたパーミッションレスなネットワークであり、現実資産(RWA)向けに設計されている点が特徴です。
  • Robinhoodウォレットを介して、120カ国以上のユーザーに24時間取引可能なトークン化株式取引や、レンディング・担保利用機能を提供します。
  • Uniswap、Alchemy、BitGo、Chainlinkなどの主要Web3プロトコルが初期から統合されています。
  • 従業員の削減や暗号資産収益の減少といった組織再編の最中にありながらも、イギリスでの暗号資産取引開始の計画を含め、グローバル展開とWeb3事業の強化を継続している点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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