Bitcoin Japanが約97億円の資金調達を発表、うち6億6200万円を初のビットコイン取得に充当へ

東証上場企業であるBitcoin Japan株式会社(旧堀田丸正)は、転換社債型新株予約権付社債と新株予約権を用いた新たな資金調達スキームを発表しました。同社はビットコイン・トレジャリー戦略を掲げながらも、これまで実際のビットコイン(BTC)保有量はゼロでしたが、今回の調達資金のうち6億6200万円をBTCの購入に充てる計画を明らかにしました。これは、国内企業におけるデジタル資産トレジャリー(DAT)の実践例として、Web3業界やビジネスパーソンから高い関心を集めています。

資金調達の概要とビットコイン購入計画

Bitcoin Japanが約97億円の資金調達を発表、うち6億6200万円を初のビットコイン取得に充当へ

Bitcoin Japanは2026年7月16日、転換社債型新株予約権付社債(CB)と新株予約権の発行による資金調達計画を発表しました。当初の転換・行使価額ベースでの想定調達額は約97億円にのぼり、そのうち6億6200万円がBTCの購入資金として計上されています。

同社は、支出予定期間を2026年8月から2028年2月までとしており、市場環境を踏まえた上で投資機会が魅力的だと判断した場合に、選別的にBTCを取得していく方針を示しています。なお、現時点では具体的な取得時期や数量は公表されていません。

保有量ゼロからの転換と過去の経緯

同社はこれまでにもビットコイン・トレジャリー戦略を掲げていましたが、実際の保有量はゼロの状態が続いていました。

2025年12月に発行された前回の新株予約権においても、調達資金のうち9億8800万円をBTC保有に充てる計画が示されており、2026年6月1日には行使価額ベースで6億6560万円分が実際に行使されました。しかし、行使価額の修正により実際の調達額が当初予定の約57億6500万円から31億4500万円へと減少しました。その結果、発行費用を差し引いた30億9500万円はすべてAIインフラ投資と運転資金に充てられ、BTCへの充当額はゼロとなっていました。

これに関し、代表取締役社長兼CEOのフィリップ・ロード氏は2026年6月3日、ガバナンスやコンプライアンス、カストディ(資産の保管・管理)、セキュリティ、監査、運用管理といった体制の整備、および取得価格を重視する姿勢から、BTCの保有量がゼロであることを明らかにしていました。今回の計画は、こうした体制整備や市場環境の判断を経て、本格的な取得へと踏み出す姿勢を示したものと見られます。

日本市場におけるデジタル資産トレジャリー(DAT)の意義

デジタル資産トレジャリー(DAT:Digital Asset Treasury)とは、企業が手元資金や資金調達を通じて、ビットコインなどの暗号資産を自社のバランスシート(財務)に保有・運用し、企業価値を高める戦略とされています。

Bitcoin Japan株式会社(旧・堀田丸正株式会社)は、1861年創業の東証スタンダード市場に上場する企業とされています。同社が実際にBTCの取得を開始すれば、国内の上場企業が財務戦略として暗号資産を直接組み入れる貴重な先行事例となります。特に、一度は体制整備や調達額の減少を理由に購入を見送った同社が、ガバナンスやセキュリティ体制を整えた上で再び購入計画を提示したことは、企業がDATを導入する際の実務的なプロセスや課題を示すものとして、今後の日本市場における企業財務のあり方に影響を与える可能性があります。

ポイント

  • Bitcoin Japanが約97億円の資金調達計画を発表し、そのうち6億6200万円をビットコイン(BTC)の購入に充てる方針を示しました。
  • 同社は以前からビットコイン・トレジャリー戦略を掲げていたものの、前回の資金調達額の減少やガバナンス・管理体制の整備を優先した結果、これまでのBTC保有量はゼロでした。
  • 今回のBTC購入資金の支出予定期間は2026年8月から2028年2月までとされており、市場環境を見極めながら選別的に取得が進められる計画です。
  • 上場企業がガバナンスやカストディなどの体制を整えて暗号資産を保有する「デジタル資産トレジャリー(DAT)」の国内事例として、今後の実務や市場への影響が注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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