日産自動車は、NFTを活用した実証プロジェクト「NISSAN PASSPORT BETA」を2026年10月28日18時に終了することを発表しました。2025年1月のサービス開始から約1年9カ月にわたり、Web3技術を通じて企業と顧客の新たな関係性や体験を検証する試みが実施されていました。大手自動車メーカーによる顧客エンゲージメント実証の節目として、今後の企業におけるWeb3施策のあり方を検討する上で重要視されます。
プロジェクトの仕組みと提供終了に向けたスケジュール
「NISSAN PASSPORT BETA」は、Web3技術を用いて日産と顧客をつなぐ新たな体験を検証する目的で、2024年12月に発表された実証プロジェクトです。初回応募では5523人を対象にメンバーシップNFTや独自のWeb3ウォレット(暗号資産やNFTを管理するデジタル財布)が提供されました。
参加者はDiscord(チャットツール)上のコミュニティ活動やミッション参加を通じてトークンを獲得し、日産車に触れる体験やイベント参加権、オリジナルグッズなどと交換できる仕組みで運用されていました。
サービス終了に伴う主要なスケジュールと制限は以下の通りです。
- 保有トークンの利用期限:2026年10月21日23時59分まで
- サービス終了日時:2026年10月28日18時
なお、保有されているメンバーシップNFTはサービス終了時に消去されます。これらのNFTは日産IDと紐づけられており、他人への譲渡や転売、MetaMask(外部のウォレットサービス)での利用はできない仕様となっています。
フィナーレ施策「KIZUNA HEARTBEAT」と記録の残存
サービス終了に先立ち、日産自動車は8月5日からフィナーレプロジェクト「KIZUNA HEARTBEAT」を開始しました。
本取り組みは、参加者が登録したプロフィール画像やニックネーム、希望者の愛車写真やコメントなどを集約し、ひとつの「KIZUNA NFT」に反映させる企画です。完成した「KIZUNA NFT」は、サービス終了後もブロックチェーン上に残るとされています。
実証プロジェクト自体は終了するものの、参加者とブランドのつながりを証明する記録としてブロックチェーン上に保存される点が特徴です。
ポイント
- 日産自動車がWeb3実証プロジェクト「NISSAN PASSPORT BETA」を2026年10月28日18時に終了することが明らかになりました。
- 保有するトークンは10月21日23時59分まで利用可能であり、メンバーシップNFTはサービス終了時に消去されます。
- メンバーシップNFTは譲渡や転売が制限され、MetaMaskなどの外部ウォレットには非対応の設計でした。
- フィナーレ施策として作成される「KIZUNA NFT」は、サービス終了後もブロックチェーン上に記録として保持されます。