ザ・サンドボックスのBase版SANDに不正発行が発生。発行上限30億SANDの約17%に相当する5億SAND超が発行

メタバース関連企業のザ・サンドボックスが展開する暗号資産SANDにおいて、イーサリアム関連のレイヤー2ネットワークであるBase上で不正発行の被害が発生した疑いがあることが明らかになりました。オンチェーンデータによると、すでに発行上限の約17%に相当する5億SAND超が不正に発行されたとみられています。この事態を受け、韓国の大手暗号資産取引所であるアップビットとビッサムが取引への注意喚起や入出金の一時停止といった緊急対応を実施しています。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

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スマートコントラクトの不具合とトークン希薄化の状況

今回の不正発行は、Baseネットワーク上に展開されたSANDトークンのスマートコントラクト(自動実行プログラム)に存在した不具合を攻撃者が突き、発行権限を不正に取得したことによるものとみられています。オンチェーンデータ(basescanデータ)ではこれまでに5億SANDを超えるトークンが不正発行されたことが確認されており、報道によると事態は継続しているとされています。

SANDの発行上限は30億SANDに設定されているため、今回の不正発行量は総供給量の約17%に相当する希薄化をもたらす規模となります。発行上限が定められたトークンにおいて供給量が急激に増加することは、市場における価値や流動性に大きな影響を与える要因となります。

韓国大手取引所によるユーザー保護と警戒対応

不正発行の兆候を受けて、韓国の主要な暗号資産取引所はいち早く警戒措置を講じました。

韓国最大手取引所の一つであるアップビットは、SANDにおいて潜在的なセキュリティ問題の兆候を確認したとして、22日に取引に関する注意喚起を発表しました。同社は価格の急激な変動が起きる可能性があるとして、ユーザーに対して警戒を呼びかけています。また、同じく韓国大手取引所のビッサムは予防措置としてSANDの入出金を一時的に停止し、ユーザー資産の保護を優先する対応をとっています。

事業再編を進めるザ・サンドボックスの背景

ザ・サンドボックスは、ブロックチェーンゲーム大手アニモカブランズの子会社です。同社は2021年の資金調達ラウンドで9,300万ドルを調達した実績を持ち、メタバース分野を牽引してきました。

しかし、メタバースやGameFiに対する需要の低下を背景に、2025年8月には従業員の半数超を削減し、共同創業者2人を経営の一線から退かせるなど、厳しい事業再編を進めている途上でした。そうした状況下で発生した今回のセキュリティインシデントは、プロジェクトの運営および市場からの信頼性に向けた課題となっています。

ポイント

  • Base上のスマートコントラクトの不具合により、5億SAND超が不正発行された疑いがあり、事態が継続していると報じられています。
  • 不正発行されたトークン量は発行上限(30億SAND)の約17%に達し、トークンの大幅な希薄化につながる点で重要視されます。
  • 韓国大手取引所のアップビットが価格変動への注意喚起を行い、ビッサムが入出金を一時停止するなど、取引所側での資産保護対応が行われています。
  • ザ・サンドボックスは2025年8月に半数超の人員削減を実施するなど事業再編の渦中にあり、今回の事象がプロジェクト運営に与える影響が懸念されます。
ブロックチェーン総研Blockchain Research Institute
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