ジェミナイがシンガポールで主要決済機関ライセンスを取得。取引量上限のない決済サービスと送金事業を展開する方針

暗号資産取引所のジェミナイは2026年9月8日、現地法人であるジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールがシンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得したと発表しました。このライセンスにより、同社は取引量の上限を受けずにデジタル決済トークン(暗号資産)サービスおよびクロスボーダー送金サービスを提供できるようになります。2024年10月に取得した原則承認から約2年を経て正式な規制下の体制へと移行した格好であり、アジア太平洋地域において個人および機関投資家向けサービスを拡大するための重要な基盤になるとみられます。

監修:ブロックチェーン総研編集部

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取引量上限を受けない主要決済機関ライセンスの認可

MASの金融機関ディレクトリに認可事業者として登録されたジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールは、デジタル決済トークンサービスとクロスボーダー送金サービスの提供が正式に認められました。

主要決済機関(MPI)ライセンスの大きな特徴は、通常の決済機関に課される取引量の上限を受けずに規制対象の決済サービスを展開できる点にあります。事業規模が大きくなる分だけリスクも高まるため、通常の決済機関よりも包括的な規制の対象となりますが、事業展開における自由度は高くなります。この認可によって、ジェミナイはシンガポール国内において本格的な事業拡大を進められる環境を整えました。

原則承認から約2年をかけた規制対応と事業体制の移行

今回の正式ライセンス取得は、2024年10月にMASからジェミナイの申請が原則承認されたことに続く手続きの完了を意味します。

ジェミナイは2020年からシンガポールの顧客にサービスを提供してきましたが、正式認可に向けて段階的な準備を進めてきました。2025年4月には、例外規定に基づいて事業を展開していたジェミナイ・トラスト・カンパニーから現地法人であるジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールへと顧客の移行を実施しました。ライセンス取得手続きの継続を経て、原則承認から約2年、現地法人への移行から約1年半を経て正式ライセンスの取得に至っています。

個人・機関投資家を見据えたアジア太平洋のハブ戦略

ジェミナイは現在、シンガポールにおいて暗号資産の現物取引だけでなく、デジタル資産のカストディ(保管管理)やOTC(店頭)取引サービスを提供しています。

同社CEO兼共同創業者であるタイラー・ウィンクルボス氏は、シンガポールを個人投資家と機関投資家の双方にサービスを提供するための戦略的ハブと位置づけています。明確な規制枠組みが整備されているシンガポールでMPIライセンスを取得したことは、現地での事業推進にとどまらず、アジア太平洋地域全体で個人・機関投資家向けサービスを強化していくうえでの重要な節目になるとみられます。

ポイント

  • ジェミナイの現地法人ジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールが、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得しました。
  • 通常の決済機関と異なり取引量の上限が課されないため、より大規模な暗号資産決済やクロスボーダー送金事業の展開が可能になります。
  • 2024年10月の原則承認や2025年4月の現地法人への顧客移行を経て、正式な規制体制への移行を完了させた点で注目されます。
  • 現地で提供している現物取引やカストディ、OTC取引を基盤に、シンガポールをアジア太平洋地域の戦略的ハブとして個人・機関投資家向け事業を強化する体制が整いました。
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