トランプ米大統領がクラリティ法案の利益相反規制をめぐり顧問らと協議。審議入り可決に必要な60票の確保に向け倫理条項を検討する方針

ドナルド・トランプ米大統領が2026年9月11日、暗号資産市場構造法案「CLARITY Act(クラリティ法案)」に盛り込む政府高官向けの倫理条項について、顧問らと協議を行いました。クラリティ法案は米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の監督権限を整理する重要法案ですが、トランプ氏自身の暗号資産事業への関与をめぐる利益相反が上院民主党から問題視されています。9月15日に予定されている上院本会議の手続き採決では可決に60票が必要となるため、法案審議を進めるには民主党議員の支持獲得が不可欠な状況となっています。

監修:ブロックチェーン総研編集部

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法案支持の焦点となる大統領の暗号資産事業と利益相反問題

クラリティ法案は、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の監督権限を整理し、暗号資産市場における連邦規制の枠組みを整えるための法案です。

一方で、トランプ大統領の公式ミームコイン「$TRUMP」が発行されているほか、トランプ氏の一家は暗号資産事業「World Liberty Financial(ワールド・リバティ・フィナンシャル)」にも関与しています。暗号資産の規制や政策を決定する立場にある大統領が、同業界の事業から個人的な利益を得る構図について強い懸念が持たれています。上院民主党は、トランプ氏を含む政府高官が暗号資産事業から利益を得ることを制限する、より厳格な倫理条項の設置を求めており、こうした利益相反への対応が法案への支持を取り付けるための主要な争点となっています。

共和党修正案の公表と60票獲得に向けた上院採決の行方

上院共和党は9月10日、DeFi(分散型金融)や信用組合に関する規定を見直した630ページの修正版法案を公表しました。しかし、この修正版においても倫理規定に大幅な変更は加えられておらず、民主党側の懸念は解消されていません。

こうした状況を受けてトランプ氏と顧問らは倫理条項について協議を行いましたが、米政治メディアPOLITICOの報道によると、協議の結果や出席した顧問の顔ぶれは明らかになっていません。ホワイトハウスもコメント要請に対して直ちには回答していません。

上院本会議では9月15日、法案の審議入りに向けた動議に対する討論終結(クローチャー)の手続き採決が予定されています。この採決を可決するためには60票が必要であり、共和党単独の議席数では不足するため、法案の審議入りには民主党議員の賛成票をどこまで集められるかが鍵となっています。

ポイント

  • トランプ大統領が、暗号資産市場構造法案「クラリティ法案」に盛り込む政府高官向けの倫理条項について顧問らと協議しました。
  • トランプ氏の公式ミームコイン発行や一家の暗号資産事業への関与を受け、上院民主党は個人的利益を制限する厳格な倫理規定を求めています。
  • 上院共和党はDeFi規制などを見直した630ページの修正版を公表しましたが、倫理規定の大幅な変更はなく民主党の懸念は残されています。
  • 9月15日に予定される審議入りのための討論終結採決には60票が必要であり、共和党単独では可決できず民主党の支持が不可欠となる点で注目されます。
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