国際標準化機構(ISO)において、中国が主導するBaaSの技術規格が、新規標準化プロジェクトとして承認されました。この策定作業には日本やドイツ、英国をはじめとする複数国が参加する予定となっています。全世界で10万件を超える応用プロジェクトがBaaSを基盤に構築されている中で、国際標準化の整備はプラットフォーム間の連携コスト削減や企業の導入判断を促進すると見られています。
ISOによるBaaSの国際標準化プロジェクトが承認
中国が主導する国際規格「ブロックチェーンと分散型台帳技術 BaaSの技術的枠組みおよび機能要件」が、国際標準化機構(ISO)において新規標準化プロジェクトとして承認されたことが報道されました。この標準規格の策定には、ドイツ、英国、アイルランド、日本、ポルトガル、ウガンダなどの国々が参加する予定とされています。
BaaS(Blockchain as a Service)は、ブロックチェーン基盤をクラウド形式で提供するサービスモデルを指します。導入コストの低さや拡張性の高さから、企業のブロックチェーン活用における主流の選択肢となっています。
業界調査機関の統計によると、BaaSを基盤として構築された応用プロジェクトは世界全体で10万件を超えています。具体的な活用例として、サプライチェーン金融、商品トレーサビリティ、電子証拠保全など多岐にわたる分野で導入が進んでいます。
3つの技術要件と期待されるコスト低減効果
今回の新規格では、主に以下の3分野に関する技術要件が定められます。
1つ目は基盤・ネットワーク分野であり、下層資源およびブロックチェーンネットワークの構築・運用について規定します。2つ目はサービス管理・スマートコントラクト分野で、プラットフォームのサービス目録やスマートコントラクト(プログラムによる自動執行契約)のライフサイクル管理を統一します。3つ目はデータ連携・セキュリティ分野であり、オンチェーンデータへのアクセス、プライバシー保護、セキュリティやコンプライアンス体制を明確にします。
ISOによる規格化が実現することで、異なるプラットフォーム間での移行やシステム同士の連携に伴うコストの削減が見込まれています。また、企業がBaaSの導入を検討する際の判断材料や、各国のBaaS基盤整備における参照モデルとして機能することが想定されています。
ポイント
- 中国が主導するBaaSの技術枠組みおよび機能要件に関する国際規格が、ISOの標準化プロジェクトとして新規承認されました。
- 規格の策定には日本、ドイツ、英国、アイルランド、ポルトガル、ウガンダなどが参加する予定となっています。
- 世界で10万件を超える応用プロジェクトがBaaS基盤で構築されており、サプライチェーン金融や電子証拠保全などに活用されています。
- 新規格はインフラ・ネットワーク、サービスおよびスマートコントラクト管理、データ保護・セキュリティの3分野で標準化を図ります。
- 標準化により異なるプラットフォーム間における移行や連携コストの低減につながる点で、業界全体の基盤整備に大きな影響を与えると期待されています。