ブラジル中央銀行が仮想通貨事業者に新資本規制を導入へ。活動事業者300社規模のうち290社前後が撤退し認可取得は10社前後に留まる見通し

ブラジル中央銀行が導入する新たな資本規制により、同国で活動する仮想通貨事業者の9割超が撤退を迫られる可能性が浮上しています。国内に存在する推定200社から300社の事業者のうち、認可を取得できるのは10社前後にとどまり、約290社が市場を去る可能性があると報じられています。厳格な資本要件やコンプライアンス費用の増大が中小事業者の事業継続を困難にしており、同国の仮想通貨業界では大規模な再編が進むと見られます。

監修:ブロックチェーン総研編集部

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最大11億円相当の資本要件とコンプライアンス費用の増大

ブラジル中央銀行が導入するプルーデンシャル資本規制では、事業者の分類に応じて最大3,720万レアル(約720万ドル、1ドル153円換算で約11.0億円)の資本保有が義務付けられます。同国で活動する仮想資産サービス提供者(VASP)は推定200社から300社とされていますが、中小規模の事業者にとってこの資本要件を満たすことは大きな障壁となっています。

さらに、監査体制の整備やマネーロンダリング・テロ資金供与対策(AML/CTF)、中央銀行への継続的な報告義務など、規制全般への対応に伴うコストの増加も事業継続を難しくする要因とされています。こうした要件を満たして認可を申請できる事業者は20社から25社程度にとどまり、実際に認可を取得できるのは10社前後に限られる見通しです。

事業者の再編動向と10月30日以降の申請スケジュール

市場ではすでに事業見直しの動きが出ており、ビットヌーヴェン(Bitnuvem)、ノヴァDAX(NovaDAX)、ディジトラ(Digitra)、コインネクスト(Coinext)といった事業者が小売事業の終了や事業再編を発表しています。ただし、各社はこれらの決定について今回の新規制と直接関連付けてはいません。

業界再編の具体的な規模は、10月30日以降に明らかになる見通しです。同日以降に事業者は認可申請の手続きを開始し、申請を行わない事業者には事業の清算および顧客への通知を行うための猶予期間として30日間が与えられます。

なお、ブラジル中央銀行は8月7日にも、詐欺対策として1万ドルを超える海外企業や自己管理ウォレットへの送金を最大24時間遅延させる新規則を来年施行すると発表したほか、規制下の国際決済における仮想通貨利用を禁止する方針も示しています。

ポイント

  • ブラジル中央銀行の新資本規制により、国内の仮想資産サービス提供者300社規模のうち290社前後が撤退に追い込まれる可能性があります。
  • 資本保有要件は事業者の分類に応じて最大3,720万レアル(約11.0億円相当)に達し、監査やマネーロンダリング対策などのコスト負担が参入の壁となっています。
  • ビットヌーヴェンやノヴァDAXなど一部事業者がすでに事業終了や再編を進めており、10月30日以降に申請手続きが開始されることで再編の全容が判明する見通しです。
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