海外暗号資産取引所Bitget(ビットゲット)は、2026年8月3日に日本居住者向けサービスの提供を終了すると発表しました。日本国内のコンプライアンス遵守や関連制度を踏まえた判断として実施されるもので、発表同日からの新規登録停止を皮切りに段階的な制限が行われます。既存ユーザーに対しては、2026年11月より取引制限が適用されるため、期日までにポジションの整理や資産出金などの対応が必要となります。
段階的なサービス制限と強制決済のスケジュール
Bitgetによる日本向けサービス終了措置は段階的に行われます。発表日である2026年8月3日より、日本居住者からの新規アカウント登録の受付が停止されました。
日本居住者とみなされる既存ユーザーのアカウントは、2026年11月1日11時(日本時間)より「決済専用(Close-Only)」モードへ移行します。これにより新規の建玉や既存ポジションの積み増しができなくなり、一部制限のある入金と暗号資産および法定通貨の出金を除き、各種商品の利用が不可能となります。この制限は、現物取引、先物取引、P2P取引、コンバート(暗号資産同士の変換)、アーン(資産運用)、カードサービス、コピートレード、取引ボットなど、同社の全商品に適用されます。
さらに2026年12月31日11時(日本時間)以降、全商品に残存する未決済ポジションは強制的に決済され、カードサービスも停止されます。ただし同日以降も暗号資産の出金機能は維持されるため、自己管理型ウォレットや他の暗号資産取引所のアカウントへ資産を出金することは可能です。
日本居住者の判定方法と本人確認の手続き
居住地の判定については、2026年9月17日以降に同取引所から通知を受け取ったユーザーが暫定的に日本居住者とみなされます。
通知を受け取ったものの、現在は日本国外に居住しているなど判定に誤りがあるユーザーは、2026年11月1日までに住所証明を伴うレベル2本人確認(KYC2)を完了することが推奨されています。同日までに確認手続きが完了しない場合、アカウントは日本居住者に属するものとして自動的に判定されます。なお、11月1日以降であってもFAQによるとレベル2本人確認の手続き自体は可能とされています。
金融庁の警告と国内規制強化の経緯
今回のサービス終了の背景には、国内規制当局による段階的な監視や指導の強化が存在します。運営会社であるBitget Limitedは、2023年3月および2024年11月に金融庁から無登録で日本居住者を相手方として暗号資産交換業を行っていたとして警告を受けていました。また、2025年6月には関東財務局から、サービスを提供するBTG Technology Holdings Limitedに対し、無登録で店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたとして警告が出されていました。
さらに2025年2月には、金融庁がプラットフォーム事業者へ無登録業者のアプリ削除を要請したことを受け、日本国内のApp StoreおよびGoogle Playストアからアプリが削除された経緯があります。過去には同様の経緯をたどった大手取引所Bybit(バイビット)が段階的な制限を経て最終撤退した事例もあり、無登録でサービスを展開する海外取引所に対する国内規制の徹底が反映された動きと見られます。
ポイント
- 2026年8月3日より日本居住者の新規アカウント登録が停止され、段階的なサービス終了措置が開始されました。
- 2026年11月1日に「決済専用」モードへ移行し、12月31日には全商品の未決済ポジションが強制決済されるため期日前の管理が必要です。
- 12月31日の強制決済後も、自己管理型ウォレットや他の取引所への暗号資産出金機能は引き続き利用可能とされています。
- 日本国外居住で誤判定された場合は、11月1日までに住所証明を伴うレベル2本人確認(KYC2)を完了することで制限の回避が推奨されています。
- 金融庁や関東財務局による警告、アプリストアからの削除要請など、無登録海外取引所に対する国内規制遵守の観点から重要な節目となります。