Gateの170万ドル流出問題でCEOが声明を発表 公的認定なら2倍賠償の意向示す

Gateの170万ドル流出問題でCEOが声明を発表 公的認定なら2倍賠償の意向示す

暗号資産取引所のGateにおいて、2026年7月に利用者の口座から約170万ドル(約2億7000万円)相当の暗号資産が外部へ出金される問題が発生しました。手続きの妥当性を巡って取引所と利用者の主張が対立するなか、Gateの創業者兼CEOであるLin Han氏は、公的機関によって同社の責任と認定された場合は流出額の2倍を賠償すると表明しました。本件は、暗号資産取引所における口座保護や本人確認審査のあり方を問う事例として関心を集めています。

不正出金の経緯と対立する主張

暗号資産調査会社Bitraceの分析によると、問題の口座では2026年7月4日から6日にかけて、登録電話番号やメールアドレス、Google認証(二段階認証)、ログインパスワード、資金パスワードなどの設定が変更されました。その後7月7日に、約49.96ETH、74万6475HSK、156万5982USDTの合計約170万ドル相当の暗号資産が、新たなアドレスへ5回に分けて出金されたとされています。資産は複数のアドレスを経由し、Newpay関連とされるアドレスへ移動したとみられます。

翌8日に被害へ気付いた利用者が事態を公表したのに対し、Gate側は7月9日、申請者が本人情報や過去の取引記録などを提出し、システム確認および複数の担当者による審査を通過していたと説明しました。自社のセキュリティ不備を否定するGateに対し、利用者は自身の認証情報が漏洩していないと反論しており、第三者の資料や顔認証がなぜ審査を通過したのか説明を求めています。

創業者の対応と2倍賠償の表明

責任の所在を巡る主張が食い違うなか、Gateの創業者兼CEOであるLin Han氏は8月3日、ソーシャルメディア上で声明を発表しました。ハン氏は、公的機関によってGateの責任と認定された部分は流出額の2倍を賠償し、責任を逃れない姿勢を明確にしています。

あわせてハン氏は、流出額の2倍に相当する約340万USDT(約5億4000万円)を保有するTRON(トロン)上のアドレスを公開しました。同社は弁護士を通じて警察の捜査に協力しており、情報漏洩の経路や流出資金の行方について調査を進めています。現時点で警察の捜査結果は公表されておらず、第三者がどのように本人確認を通過したのか、同社の審査に不備があったのかは解明されていません。

本件が示すセキュリティ上の論点

今回の事例は、中央集権型暗号資産取引所における認証情報の変更手続きやアカウント復旧プロセスの堅牢性に課題を投げかけています。自動化されたシステムだけでなく、人間の担当者が介在する審査手続きの隙を突かれた場合、ユーザーの口座が乗っ取られ資産流出につながるリスクが浮き彫りとなりました。

取引所側が正規の手続きを踏んだと主張する一方で、不正な申請を見抜けなかった可能性も示唆されており、人為的な審査体制の精度向上や透明性の確保が業界全体に求められると考えられます。

ポイント

  • Gateの顧客口座から約170万ドル相当の暗号資産が流出し、手続きの審査基準を巡り取引所と利用者の主張が対立しています。
  • CEOのLin Han氏は、公的機関により同社の責任と認定された場合、流出額の2倍となる340万USDTを賠償すると表明しました。
  • 第三者が本人確認手続きや顔認証を通過した経緯について、警察の捜査と流出経路の調査が進められています。
  • 取引所における人的な審査プロセスやアカウント変更手順の安全性が改めて問われる事例として注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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