XRPレジャーが次期アップデート「xrpld 3.3.0」でトークン化資産の実利用に向けた5機能を追加へ

リップルXのプロダクト責任者であるジャジー・クーパー氏は、XRPレジャーの次期ノードソフトウェア「xrpld 3.3.0」に5つの新機能(アメンドメント)が含まれる予定であることを明らかにしました。XRPレジャーはトークン化資産の基盤として運用されてきましたが、今回のアップデートによりグローバル送金や取引、担保利用、清算といった実利用の段階へ進めることを目指しています。プライバシー保護やアトミック処理、取引権限の委譲など、金融機関での実務利用を考慮した機能強化が図られる見込みです。

実務利用を想定した5つのアメンドメントと機能

「xrpld 3.3.0」で追加が予定されている5つのアメンドメントは、主に金融機関やトークン発行体による実用性を高める設計となっています。

1つ目の「コンフィデンシャルMPT」は、さまざまな資産を発行・管理するためのマルチパーパス・トークン(MPT)の残高や送金額を秘匿する機能です。ゼロ知識証明と楕円曲線暗号を活用することで、公開ブロックチェーン上でありながら非公開での取引を可能にしつつ、監査人や規制当局など指定された関係者への情報開示にも対応します。

2つ目の「バッチ」は、最大8件のトランザクションをまとめて処理する機能です。すべての取引が成功するかすべて失敗するアトミック処理を行うことで、証券と代金の同時受け渡し(DvP)や一括清算に活用できます。

3つ目の「パーミッション・デリゲーション」は、秘密鍵の署名権限を保持したまま、限定的な操作権限のみを他部署などに委譲できる機能です。金融機関で一般的な部門別の運用管理に対応します。

4つ目の「スポンサード・フィー・アンド・リザーブズ」は、銀行やプラットフォーム側が利用者の取引手数料やアカウント準備金を負担できる仕組みです。利用者があらかじめXRPを取得・管理する必要をなくし、金融機関や一般消費者向けアプリにおける利用開始時のハードルを下げる役割を果たします。

5つ目の「ダイナミックMPT」は、トークン発行後にもビジネス要件や規制の変更に応じて、事前指定した設定項目を更新できるようにする機能です。

セキュリティ改訂とバリデーター承認による有効化プロセス

今回の5つの機能のうち、「バッチ」と「パーミッション・デリゲーション」の2つについては、過去にセキュリティ上の問題が発見されたためメインネットでの有効化が見送られていた経緯があります。今回の「xrpld 3.3.0」では、改訂版が用意されて含まれる予定です。

なお、ソフトウェアのリリースと同時に新機能が有効化されるわけではありません。XRPレジャーの仕組みとして、機能の導入にはバリデーターの承認が必要となります。今回の5つのアメンドメントについても、信頼するバリデーターの80パーセント超による支持を2週間連続で維持することが有効化の条件となっています。

ポイント

  • XRPレジャーの次期バージョン「xrpld 3.3.0」に、トークン化資産の実利用に向けた5つのアメンドメントが含まれる予定です。
  • コンフィデンシャルMPTによる残高・送金額の秘匿や、バッチ処理によるDvP(証券と代金の同時受け渡し)など、金融機関向けの機能が強化されます。
  • 手数料や準備金の第三者負担(スポンサード・フィー)により、利用者が事前にXRPを取得・管理する必要がなくなり、参入ハードルが軽減されると見られます。
  • 過去に見送られた機能の改訂版も含まれますが、最終的な有効化には信頼するバリデーターの80パーセント超による2週間の連続承認が必要です。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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