暗号資産取引所バイビット(Bybit)の欧州決済法人であるバイビット・ペイメンツは、オーストリア金融市場庁(FMA)から電子マネー機関(EMI)ライセンスを取得しました [1]。同社は欧州向けプラットフォーム「Bybit.eu」を通じて、規制に準拠した電子マネーおよび決済サービスの提供を進める方針です [1]。暗号資産サービスを担う別法人が保有する暗号資産市場規制(MiCA)認可と組み合わされることで、暗号資産取引と日常的な決済サービスを一体的に提供する包括的な金融基盤が構築されると見られます [1]。
オーストリアFMAによるEMIライセンスの取得と想定されるサービス
バイビットの欧州決済法人であるバイビット・ペイメンツ(Bybit Payments GmbH)は、オーストリア金融市場庁(FMA)より電子マネー機関(EMI)ライセンスを取得しました [1]。EMIライセンスは、欧州において電子マネーの発行や決済サービスを提供するための規制認可とされています。
このライセンスを基盤として、将来的に個人間決済、電子マネーサービス、強固な顧客認証(SCA)、オープンバンキング機能、加盟店向け決済ソリューション、カード関連サービスなどの機能が提供される可能性があります [1]。具体的なサービス提供開始時期や欧州全域への展開時期については、今後発表される予定です [1]。
またバイビット・ペイメンツは、このライセンスを活用して金融機関や決済プロバイダー、法人パートナーとの戦略的関係を構築し、外部の決済インフラへの依存度を段階的に引き下げる方針を示しています [1]。
MiCA認可法人との連携と欧州における規制遵守体制
欧州プラットフォーム「Bybit.eu」では、責任範囲を分担した二法人体制で運営が行われます [1]。暗号資産サービスについては、バイビット・ペイメンツとは別法人であるバイビットEU(Bybit EU GmbH)が提供します [1]。
バイビットEUは2025年5月29日にFMAから、EUの暗号資産市場規制(MiCA:EU全域で暗号資産事業者の統一的な基準を定める規則とされています)に基づく暗号資産サービスプロバイダー(CASP)認可を取得済みです。同社はウィーンに欧州本社を置き、パスポーティング制度を利用することでマルタを除く欧州経済領域(EEA)29カ国で暗号資産サービスを展開できる枠組みを有しています [1]。
両社のマネージングディレクターを務めるゲオルク・ハラー(Georg Harer)氏は、今回のEMIライセンス取得を欧州での長期的な取り組みにおける重要局面と位置付けており、MiCA認可と組み合わせることで暗号資産と決済、日常的な金融機能をつなぐ相互補完的な規制基盤になると説明しています [1]。またバイビット・ペイメンツのマネージングディレクターであるベルンハルト・クリック(Bernhard Krick)氏は、各法人が認可範囲内でサービスを提供しつつ、利用者は共通窓口の「Bybit.eu」から双方の機能へアクセス可能になる構造の意義を提示しています [1]。
ポイント
- バイビットの決済法人バイビット・ペイメンツが、オーストリア金融市場庁(FMA)から電子マネー機関(EMI)ライセンスを取得しました [1]。
- 暗号資産サービスを担うバイビットEUが保有するMiCA認可と組み合わさり、決済機能と暗号資産領域の双方を網羅する相互補完的な規制基盤が成立します [1]。
- 利用者は単一のプラットフォーム「Bybit.eu」を通じて、規制に準拠した電子マネー決済と暗号資産取引の両機能にアクセス可能となる見通しです [1]。
- 外部決済インフラへの依存度を低減させ、金融機関や法人パートナーとの連携を通じて欧州市場における事業基盤を強化する戦略が明確に示されています [1]。