JPYCとは?日本円ステーブルコインの仕組み・法的位置づけ・企業活用を解説

JPYCとは?日本円ステーブルコインの仕組み・法的位置づけ・企業活用を解説

JPYCとは、日本円と1対1の価値で発行・償還される日本円建てステーブルコインです。資金決済法上の「電子決済手段」として、JPYC株式会社が2025年10月27日に発行を開始しました。資金移動業者が発行する日本円建てステーブルコインとしては国内初です。

企業の決済インフラとしての導入・提携の公表が続く一方、その先にはAIエージェントが支払いを担うAI経済圏の基盤としての役割もあります。ブロックチェーン上で動く日本円は、人の決済とAIの決済の両方を支える基盤になります。

この記事では、次のポイントを整理します。

  • 1円=1JPYCを支える発行・償還の仕組みと裏付け資産
  • USDCやJPYSCなど、ほかのステーブルコインとの違い
  • 資金決済法上の法的位置づけとライセンス
  • 企業が決済・送金・資金管理で活用する際の検討手順

まずはJPYCの正体である発行・償還の仕組みから見ていきます。なお、本記事は2026年8月3日時点の公表資料に基づいています。

JPYCとは

JPYCとは、1JPYC=1円の価値で発行され、同額の日本円で償還される円建てステーブルコインです。発行するのはJPYC株式会社で、銘柄名と社名が同じであるため、本記事では銘柄をJPYC、発行会社をJPYC株式会社と書き分けます。

JPYCの概念図:1JPYC=1円で発行・償還される円建てステーブルコイン

JPYCは、同額の日本円資産で裏付けられた発行体設計を採っています。価格の変動を前提とする暗号資産と役割が異なり、実務上の性質は「ブロックチェーン上で動かせる日本円」に近いものです。

項目内容
名称JPYC(発行体はJPYC株式会社)
発行開始日2025年10月27日
法的区分資金決済法上の「電子決済手段」
発行形態資金移動業型(第二種資金移動業・関東財務局長第00099号、2025年8月18日登録)
裏付け資産日本円の預貯金および国債(発行残高の100%以上を保全)
対応チェーンEthereum、Avalanche(C-Chain)、Polygon、Kaiaの4チェーン(2026年8月3日時点)
公式サイトhttps://jpyc.co.jp/

「国内初」には条件があります。JPYC株式会社が公表しているのは、資金移動業者による日本円建てステーブルコインの発行として国内初という事実で、2026年6月には「信託型として国内初」を掲げるJPYSCも登場しています。

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JPYCの特徴

企業担当者がまず押さえたい特徴は4つです。いずれもコストと自由度のバランスに関わる設計で、日本円との交換にかかる負担が小さく、複数のチェーンで同じ1円として使えます。

  • 発行・償還手数料が無料:アカウントの開設・維持も無料(2026年8月3日時点。公式資料は将来の償還手数料徴収の可能性を示す)
  • 4チェーン対応:Ethereum、Avalanche(C-Chain)、Polygon、Kaiaで発行・償還が可能。チェーンによる条件の差なし
  • 自己管理型ウォレットが前提:JPYC株式会社は利用者のJPYCを預からず、利用者自身の秘密鍵で管理(いわゆるノンカストディアル)
  • 日本円資産による裏付け:発行残高の100%以上を預貯金・国債で保全(詳細は次章「JPYCの仕組み」)

自由度は接続の面でも広がっています。JPYC株式会社は「JPYC EX連携API」の提供を公表し、ウォレットアプリやステーブルコイン決済サービスの画面から発行・償還の手続きへ直接つなげる導線を用意しました。企業が自社サービスにJPYCを組み込む場合、利用者を公式サイトへ送り直さずに済むかどうかは、設計初期に効いてくる条件です。

この4つの設計は、次章で見る発行・償還の資金フローと、資金移動業という法的な枠組みに裏打ちされています。

JPYCの仕組みとステーブルコインの発行・償還の流れ

1円=1JPYCという等価は、宣言ではなく資金の流れで支えられています。利用者の入金から償還までを順に追うと、裏付けの実体が見えてきます。

JPYCの仕組み:入金から発行・利用・償還までの資金の流れ

発行と償還の流れ

発行の入り口は、JPYC株式会社が運営する公式プラットフォーム「JPYC EX」です。手順は次のとおりです。

  1. JPYC EXでアカウントを開設する(犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認が行われます)
  2. 日本円を入金し、発行を申し込む
  3. 指定したウォレットにJPYCが発行される
  4. 償還時は保有するJPYCの償還を請求し、日本円で払い戻しを受ける

発行・償還は原則として受付後即時に実行され、マネー・ローンダリング対策上の確認が入る場合は翌営業日までかかることがあります。

裏付け資産の管理と履行保証金

発行済みのJPYCは、発行残高の100%以上が日本円の預貯金と国債で保全されます。加えて資金移動業者には履行保証金の制度があり、供託または信託契約で法令が求める額以上が確保されます。発行者が破綻した場合でも、保有者は資金決済法に基づき履行保証金の還付を受けられる建て付けです。

送金上限と本人確認

発行と償還には1回あたり100万円の上限と3,000円の下限があります(上限は2026年6月に「1日100万円」から「1回100万円」へ緩和)。一方、発行済みJPYCの利用者間の送金・決済に金額の制限はありません。上限がかかるのは日本円との交換の場面だけです。

JPYCと他のステーブルコインの違い

同じステーブルコインでも、通貨建てと発行の枠組みが違えば、企業にとっての使い勝手も確認する論点も変わります。

USDC・USDTなど米ドル建てステーブルコインとの違い

USDCやUSDTは、米ドルとの1対1の価値連動を目指すステーブルコインです。円で会計する日本企業が使う場合は円転時の為替変動が論点に残ります。

通貨建てだけでなく、発行体・発行形態・裏付け資産の管理方法や国内での扱いも異なります。下表に主な違いを整理します。

項目USDCUSDTJPYCJPYSC
通貨建て米ドル米ドル日本円日本円
発行体Circle(米国)Tether LimitedJPYC株式会社SBI新生信託銀行(発行)/SBI VCトレード(流通)
発行形態海外発行の民間ステーブルコイン海外発行の民間ステーブルコイン資金移動業型(第二種資金移動業)信託型
裏付け・償還現金・短期米国債等の裏付け資産を発行体が管理し償還現金等の準備資産を発行体が管理し償還預貯金・国債で発行残高の100%以上を保全、履行保証金あり信託財産として裏付け資産を分別管理
国内での法的位置づけ登録済みの電子決済手段等取引業者を通じて電子決済手段として取り扱われる例がある(発行体自体は海外)国内の暗号資産交換業者・電子決済手段等取引業者での取扱いは限定的で、個別の確認が必要国内発行の資金移動業者が資金決済法上の電子決済手段として発行国内の信託銀行が資金決済法上の電子決済手段として発行

※2026年8月3日時点の公表情報に基づく整理

USDCのように海外発行のステーブルコインでも、国内の電子決済手段等取引業者を経由すれば電子決済手段として流通する道があります。一方でJPYCは発行体そのものが国内の資金移動業者です。「法定通貨連動型」とひとくくりにせず、発行体がどの国のどの制度に基づき発行・取り扱われているかを個別に確かめることが比較の出発点になります。

JPYSCなど円建てステーブルコイン・預金型トークンとの違い

円建てのステーブルコインはJPYCだけではありません。2026年6月24日には、信託型のJPYSCがSBI VCトレードの口座内での先行提供という形で登場しました。

資金移動業型と信託型では、裏付け資産の管理方法や上限規制が異なります。JPYCの発行・償還には1回あたり100万円の上限がありますが、信託型のJPYSCにはこの制限が適用されません。対応チェーンも、JPYCがEthereum・Avalanche・Polygon・Kaiaの4チェーンに対応するのに対し、JPYSCは提供開始時点でEthereumに限られ、利用範囲もSBI VCトレードの口座内に限定されています。

少額・高頻度の支払いに広く使える形か、上限のない大口決済に対応する形か、という設計思想の違いです。なお、銀行預金をトークン化した預金型トークン(DCJPYなど)は電子決済手段とは別の法的整理のため、社内検討では系統を分けて扱う必要があります。

JPYCの法的位置づけと日本のステーブルコイン規制

「法的に問題のない仕組みなのか」という社内の問いには、制度の枠組みから答えられます。日本では、法定通貨建てで発行価格と同額での償還が想定される一部のステーブルコインについて、資金決済法上の「電子決済手段」として整理される枠組みが設けられています。JPYCはこの枠組みに乗った電子決済手段で、根拠となるのは資金決済法第2条第5項です。

JPYCの法的位置づけ:資金決済法上の電子決済手段(暗号資産とは別区分)

発行体のJPYC株式会社は、2025年8月18日に資金移動業者の登録を受けています(種別は第二種)。登録状況は金融庁が公表する資金移動業者登録一覧で確認できます。日本の当局の監督下にある事業者が発行する決済手段である点が、社内説明の前提になります。

制度そのものも動いています。直近の改正資金決済法は2025年6月6日に成立し、2026年6月1日に施行されました。ステーブルコインの裏付け資産に関する管理義務の厳格化などが柱です。

また、暗号資産取引を金融商品取引法の規制対象へ移す金融商品取引法等改正法が2026年7月15日に成立しています(施行日は2026年8月3日時点で未確定)。JPYC自体は暗号資産ではありませんが、周辺制度の変化は取扱事業者や会計・税務の実務に波及します。

なお、JPYCの売買・交換・管理を事業として担う場合は、「電子決済手段等取引業」という別の登録区分が関わります。利用者にとどまるか、取扱いまで踏み込むかで必要な法的手当てが変わり、この判断は個別性が高い領域です。

JPYCの使い道はステーブルコイン決済・送金・資金管理へ

発行開始から9か月で、JPYCの使い道は個人の送金から企業の資金管理まで広がりつつあります。ここでは個人、企業、そしてAIエージェントという3つの主体に分けて整理します。

JPYCの使い道:個人・企業・AIエージェントの3つの主体

個人の利用シーン

個人にとってのJPYCは、ウォレット間の送金や対応サービスでの支払いに使えるデジタルの日本円です。決済分野では、次世代クレジットカード「Nudge」がカード利用額のJPYCによる返済に対応する計画を2025年9月に発表しています。JPYC決済に対応する店舗を紹介するマップサービスも登場しており、使える場面は少しずつ増えています。

対面の支払いも実験段階から動き始めました。店舗向けQR決済アプリ「MisePay」は2026年7月から東京都渋谷区の2店舗と愛知県名古屋市の1店舗で店頭決済のトライアルを開始し、加盟店手数料と導入費用をいずれも0円としています。INSPAY株式会社は京都市内の自動販売機でJPYC決済の実証実験を始めています。

個人の利用シーンは送金から日常の支払いへ広がりつつあり、受け入れ側の環境が先に整い始めた段階です。

企業の活用領域

企業の検討は業務プロセス単位に分解すると具体的になります。置き換えの対象になりやすいのは次の4領域です。

業務領域JPYCが置き換える部分
決済の受け入れ顧客・取引先からのJPYC受け取り。銀行営業日に縛られない着金
企業間送金・清算グループ内・取引先との資金移動。利用者間送金には金額制限がない
経費・請求フローオンチェーンに記録が残る支払い。入出金の突合の簡素化
待機資金・流動性の管理決済に使うまでの資金をブロックチェーン上で管理・可視化

支払い業務そのものを組み替える動きも出ています。JPYC株式会社は物流大手のAZ-COM丸和ホールディングスとの資本業務提携を公表し、業務委託ドライバーや従業員、取引先への支払いをJPYCで行う決済プラットフォームの構築を掲げています。

置き換えの効果が出るのは、少額・多頻度の支払いが業務の中に大量にある領域です。

当社Pacific Metaも、2026年5月から自社でJPYCを保有・運用しています(プレスリリース)。実際に運用して分かるのは、ウォレットと秘密鍵の管理体制、社内の承認フロー、会計処理の整理といった、導入前には見えにくい実務こそが検討の中心になることです。

AIエージェント決済への接続

企業決済の先には、調査や発注を自律的にこなすAIエージェントが支払いまで担う変化が控えています。AIは銀行口座を持てませんが、ウォレットは持てます。

エージェントが対価を支払う場面で使われるのはブロックチェーン上の価値の安定した通貨であり、日本円建てでその役割を担えるのがJPYCです。

実装も出始めています。AIエージェント経由の注文をJPYCで決済するEC決済基盤「uniple checkout」が提供を開始しました。既存のECにプラグインを入れる形で導入し、秘密鍵の管理と送金の実行は利用者側に残す設計です。

企業がAI決済で最初に決めるべきは支払いの実行権限をどこに置くかであり、この線引きが社内の承認フロー設計に直結します。

当社がステーブルコイン決済とあわせてAIエージェント決済の導入支援を始めているのも、両者が同じインフラの上で連続しているためです。

JPYCの普及状況と今後

いつから使えるのか、という問いへの答えは「すでに使える」です。JPYCは2025年10月27日に発行が始まり、2026年8月3日時点で発行開始から9か月が経過しています。

規模は定義の異なる2つの指標で公表されています。これまでに発行された総額を示す累計発行額は2026年5月30日時点で30億円を超え、累計口座開設数は同時点で19,000件でした(いずれもJPYC株式会社公表)。償還分を除いた現存残高を示すオンチェーン流通額は、2026年7月10日の同社発表時点で20億円を超えていました。

累計と残高は別の指標のため、社内報告では定義をそろえて使う必要があります。

発行体側の体制づくりも進んでいます。JPYC株式会社はシリーズBの資金調達を公表しており、資金の使途には法人向け基盤の拡充が挙げられています。

対応環境も広がっています。2026年5月にはLINE NEXT系のウォレット「Unifi」がKaiaチェーンでJPYCの取扱いを開始し、同年6月には発行・償還の上限が1日単位から1回単位へ緩和されました。JPYC EXの大型アップデートと連携APIの提供も公表され、外部のウォレットやサービスから発行・償還を呼び出せる形になりました。

クレジットカード返済への対応計画など公式発表済みの取り組みが控える一方、信託型JPYSCの登場で発行主体の競争も始まっており、普及のペースを断定できる段階ではありません。公表される流通額と対応サービスの推移が、最も確かな判断材料です。

JPYCの5つのリスク

JPYC株式会社自身、契約締結前交付書面で10項目のリスクを開示しています。ここでは企業の導入検討で使いやすいよう、5つの論点に再構成しました。

JPYC導入前に確認する5つのリスク論点
リスク内容企業が被る損失の形
発行体リスクJPYC株式会社の破綻・事業継続不能保有残高の償還が滞る。履行保証金の還付までに手続きと時間がかかる
準備資産リスク裏付け資産(預貯金・国債)の管理・運用環境の変化保全の実効性が揺らぎ、等価償還への信頼が損なわれる
規制リスク法令・税制・会計基準の変更構築済みの業務フローや会計処理の作り直し
スマートコントラクトリスクトークンや周辺システムの脆弱性、チェーンの障害保有資産の流出・取引の停止
カウンターパーティーリスク取扱事業者・接続先サービス・銀行口座の障害や凍結入出金の停止、決済フローの寸断

制度・発行体に関する論点

発行体リスクと規制リスクは、公表資料で定点観測できます。履行保証金は資金決済法43条の供託または45条の信託契約で確保され、発行者が破綻した場合の還付は同法59条に基づく手続きです。制度として還付の道はあるものの、自動的に入金されるのではなく手続きを経た回収になります。

準備資産も、100%以上の保全という開示を前提としつつ、金利環境など運用側の変化が実効性に影響しうる点は一般論として頭に置いておく価値があります。社内では「破綻したら戻らない」ではなく「戻るまでに時間がかかる」という前提で、決済に必要な残高をどこまでJPYCで持つかを決めるのが実務的です。

技術・運用に関する論点

JPYCは自己管理型ウォレットが前提のため、秘密鍵の紛失・漏えいは自社の損失に直結し、復旧を肩代わりする管理者はいません。鍵の権限者を誰にするか、担当者の異動・退職時にどう引き継ぐかという運用設計が、技術的な脆弱性への備えと同じくらい効きます。

企業がJPYC活用を検討する際の進め方

判断材料がそろったら、検討を工程に分解します。JPYC固有の論点は多くないものの、法務・財務・システムの3部門にまたがる点が進行を難しくします。

検討の5つの工程

  1. ユースケースの特定(目安1〜2週間):どの業務のどの支払いを置き換えるかを、事業部門と財務で具体化する
  2. 規制・法務の確認(自社の関与の複雑さにより数週間かかることがあります):自社の関与が「利用」にとどまるか「取扱い」に踏み込むかを、法務が判定する
  3. 会計・税務の整理(顧問税理士との調整を含め、案件により幅があります):保有時・決済時の処理と消費税の扱いを、経理が顧問税理士と詰める
  4. ウォレット・鍵管理体制の設計(体制の複雑さに応じて幅があります):鍵の権限者と引き継ぎ手順を、システム部門が内部監査とともに設計する
  5. パートナー・委託先の選定(比較検討する候補数により変動します):外部に委ねる範囲と評価基準を決める

ユースケースが決まらないまま法務確認を始めると確認範囲が定まらず、鍵管理の設計を後回しにすると実行段階で運用が止まります。この順番自体が手戻り防止の設計です。

目的別チェックリスト

工程を進めるときに確認する論点は5つです。確認先と完了の判定まで含めて、次の表に整理しました。

検討の目的・論点確認すること確認先(一次情報)完了の判定
自社業務での適用可否対象業務の決済フローと、置き換えた場合のコスト・時間の変化自社の決済データ、JPYC公式の発行・償還条件対象業務と概算効果を1枚で説明できる
法務・規制自社の関与が電子決済手段の利用か取扱いか、必要な登録・契約の有無金融庁の制度資料、発行体の公式情報必要な手当ての一覧を法務が確定している
会計・税務保有・決済時の会計処理と消費税の扱い会計基準の公表資料、国税庁の公表資料仕訳方針が文書化されている
ウォレット・鍵管理体制鍵の保管方法、権限者、異動・退職時の引き継ぎ手順JPYC公式ドキュメント、委託候補のセキュリティ情報管理責任の分担表と引き継ぎ手順書がある
委託先管理委託範囲と、委託先の監査・セキュリティ体制委託候補の開示資料・監査報告委託範囲と評価基準が決まっている

この5行のうち、法務・規制とウォレット・鍵管理体制は、制度の解釈と技術の評価を同時に進めることになり、単独の部門では完結しにくい論点です。発行形態の選択やAIエージェント決済への拡張まで視野に入れると、変数はさらに増えます。

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JPYCに関するよくある質問

JPYCは暗号資産ですか

いいえ。JPYCは資金決済法上の「電子決済手段」であり、法律上は暗号資産と別の区分です。価格の変動を前提とする暗号資産と異なり、1円との等価での償還を前提に設計されています。この区分の違いは、会計・税務の扱いを考えるうえでも出発点になります。

JPYCはいつから使えますか。どこで入手できますか

2025年10月27日の発行開始以降、いつでも利用できます。入手の基本経路は公式プラットフォームのJPYC EXで、アカウント開設と本人確認を経て、1回3,000円から100万円までの範囲で発行を受けられます。対応ウォレットとしては、2026年5月からKaiaチェーンで「Unifi」がJPYCの取扱いを始めています。

JPYCが1円で償還されなくなることはありますか

制度上は、発行残高の100%以上の裏付け資産と履行保証金という二重の保全が用意されています。ただし発行体の破綻やシステム障害の可能性はゼロにはできず、その場合の回収には手続きと時間がかかります。等価償還は「保証」ではなく「保全の仕組みに支えられた設計」と理解しておくと、社内説明の前提として過不足のない理解になります。

法人がJPYCを保有する場合の会計処理はどうなりますか

電子決済手段の会計処理は、保有目的や取引の形によって整理が分かれる論点です。仕訳方針や消費税の扱いは、会計基準と国税庁の公表資料を基に、顧問税理士・監査法人と確認する段取りが実務的です。本記事では個別の処理の当否には踏み込みません。

JPYCのまとめ

本記事は、2026年8月3日時点の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、法的助言・税務助言や投資勧誘ではありません。個別の導入判断にあたっては、弁護士・税理士など専門家の助言と、金融庁・発行体の最新の公表情報をあわせて確認してください。

JPYCは、日本円と1対1で交換できる資金移動業型の円建てステーブルコインであり、資金決済法上の電子決済手段として当局の監督下で発行されています。発行から9か月でオンチェーン流通額は2026年7月10日の発行体発表時点で20億円を超え、企業にとっては決済・送金・資金管理、さらにその先のAIエージェント決済まで見据えた検討対象になりました。

導入の成否を分けるのは、制度の理解と運用体制の設計を一体で進められるかどうかです。まずは前掲のチェックリストの1行目、自社業務での適用可否から埋めてみてください。

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監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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