アニメーターとしてアニメ制作会社などで働いていくうちに、独立を考える人もいるかと思います。
フリーランスのアニメーターにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
今回Pacific Metaマガジンでは、アニメーターでフリーとして働くことに関して以下の内容を中心にご紹介します。
- フリーランスと会社勤めのアニメーターの違い
- フリーランスのアニメーターはどのくらいいるのか
- フリーランスのアニメーターのメリット・デメリット
- フリーランスのアニメーターの収入について
会社勤めの場合と比較しながら、フリーランスのアニメーターとして働くことについて紹介していきます。
フリーランスと会社勤めのアニメーターの違いとは?
フリーランスとは、会社に所属せずに働いている人のことです。
会社勤めの場合は出勤する日・時間帯があらかじめ決まっていて、毎月安定した収入が得られます。
社会保険や年金も会社に所属することで自動的に給料から天引きされ、各種福利厚生が充実しています。
一方、フリーランスの場合は会社に所属している訳ではないので、自分が働いた分が収入になるという仕組みです❗️
1度プロジェクトに参加すれば時間は拘束されるものの、仕事をするのもしないのも自分の自由になります。
その分、当然ですが働かなければ給料が貰えず、生活していけなくなってしまいます。
自分で国民健康保険や国民年金を収める手続きも必要です。
アニメーターとして転職したい方は
フリーランスだけでなく、正社員としてアニメーターに転職したい方は以下の記事を参考にしてください。
フリーランスのアニメーターの割合はどれぐらい?
フリーランスのアニメーターの割合はどのくらいなのでしょうか?
2019年に行われた「アニメーション制作者実態調査報告書」によると、アニメーターとしてフリーランスで働いている人の割合は50.5%でした。
会社役員 | 2.1% |
正社員 | 14.7% |
契約社員 | 6.0% |
アルバイト・パート | 0.5% |
派遣社員 | 0% |
フリーランス | 50.5% |
自営業 | 19.1% |
その他 | 4.5% |
無回答 | 2.6% |
約半数のアニメーターがフリーランスとして働いているというのが現状です。
正社員や契約社員の割合は約20%であり、フリーランスの割合が多いように見受けられます。
アニメ制作は1つの作品に大勢の人が関わり、集中して行われます。
そして作品が完成した後は、次の作品を制作するまである程度間が空いてしまうことが多いです。
アニメ制作会社としても、なるべく経費や人件費を抑えたいという思いから、歩合制としてフリーランスのアニメーターに仕事を依頼するというケースがあります。
アニメーターはフリーで依頼を受け、携わった仕事の出来具合によって報酬が支払われたり、最初から「このプロジェクトは〇万円」のように決まった金額で仕事を受けたりします。
フリーランスのアニメーターとして働くメリット
フリーランスのアニメーターとして働くことで得られるメリットについて説明します✨
自分の好きな時間好きな場所で働ける
フリーランスとして働くと、自分で仕事する時間を確保しなければいけません。
裏を返せば、納期に間に合えば何時から何時まで働くかも自分の自由です。
9時に出勤して17時に帰るというように、働く時間が決められていないのでそれにとらわれる必要はありません。
昼の方が集中できる人なら昼、夜の方が作業が捗る人なら夜に作業するなど、自分で働く時間帯を決められます。
また、フリーランスのアニメーターは、自宅で仕事をすることができます。
もちろん必要に応じてアニメ制作会社へ足を運ぶこともありますが、より落ち着ける空間でリラックスしながら仕事に取り組めると言えるでしょう。
受ける仕事を選ぶことができる
フリーランスのアニメーターは自分で募集されている仕事に応募したり、アニメ制作会社から依頼を受けたりして仕事を決めます。
フリーランスとして駆け出しのうちは、仕事を選べずある程度経験を積む必要がありますが、実績を残せばより関われる仕事の幅が広がっていきます。
会社勤めだと自分が不得意な分野が好みではない仕事も降られることがあるでしょう。
フリーランスの場合は自分で仕事を選び、依頼された仕事に関しても受けるか受けないかを選択できます。
アニメーターとして色々な仕事をしたい、色んなアニメ制作会社のアニメを作りたいと考えている人は、フリーランスに転身するのがおすすめです。
フリーランスのアニメーターとして働くデメリット
フリーランスのアニメーターとして働くことは、良いことばかりではありません?
デメリットを2つ紹介します。
収入が不安定
フリーランスの場合は、収入の保証がありません。
自分で応募する仕事がなくなってしまったり、依頼が来なくなったりしてしまうと収入が得られなくなります。
会社に勤めている人に比べ、貰える収入が不安定というデメリットがあります。
仕事を頑張ればその分収入は増えるものの、仕事をセーブすると収入は大きく減ってしまい、毎月の給料に差が生まれるという点が特徴的です。
特に実績がないうちからフリーランスになった場合、労働に見合わない安い報酬しかもらえないというパターンも。
軌道に乗るまでは思ったように稼げないことも多く、軌道に乗ったとしても収入が保証されている訳ではないので注意が必要です。
社会保障制度などがない
フリーランスには各種社会保障制度はありません。
自分で国民健康保険に加入し、国民年金を収める手続きをしましょう。
出産時や住宅に関する手当てがもらえない場合もあります。
もちろん利用できる制度もありますが、自分で調べて申請しなければいけません。
また、会社勤めの時にはほとんどの人がやらない確定申告も自分で1から準備する必要があります。
自分で必要な手続きなどを調べて把握し、行動してください。
フリーランスのアニメーターになる方法は?
フリーランスのアニメーターには、結論だけ言えばいつでもなることができます。
しかし、実績がないままフリーランスのアニメーターとして働こうとしても、仕事が回ってこない・応募しても受からないなどで働けない可能性が高いです。
そのため、まずはアニメ制作会社にアルバイトや契約社員として入社し、実務経験を積みましょう。
現場で自分の能力を向上させ、周囲の人々を協力して作品を作り上げます。
ここでスキルを磨き、築いた人脈を利用してフリーランスに転身してください。
フリーランスアニメーターの平均収入は?
アニメーション制作者実態調査報告書2019によると、2017年のアニメーターの平均年収は440万円でした❗️
1年は12ヶ月なので、割ると36~37万円の収入になります。
また、中央値は370万、最頻値は300万、最低値が16万、最高値が1,500万円という結果になりました。
フリーランスは仕事を請け負った分・出来が良かった分だけ収入が上がります。
また、アニメーターのフリーランスの割合は半分ほどだったので、この結果はそのままフリーランスアニメーターの平均収入に繋がると考えて良いでしょう。
フリーランスのアニメーターとして活躍する方法は?
フリーランスのアニメーターとして活躍するには、必要なスキルを身に着けることをおすすめします❗️
画力
絵が上手であればあるほど、魅力的なキャラクターやデザインを生み出せると言えます。
そのため、画力を磨くことは重要です。
2Dだけでなく3Dで物事を捉え、立体感のあるイラストを描きましょう。
指示を受けてそれに見合ったイラストを完成させる能力は必要不可欠ですが、より魅力的な要素を加えて素敵なキャラクターを生み出してください。
画力を上げたい方はこちらの記事も併せて読んでください!
スピード力
アニメーターは厳しいスケジュールのもと、仕事を進行します。
そのため、どんなに上手なイラストが描けても1枚1枚に時間がかかっていては全体の進行が遅れてしまいます。
納期内に仕事を完成させるために、スピード力を身につけましょう。
忍耐力
アニメーターの仕事は、拘束時間が長く場合によっては早朝・深夜帯に作業することもあります。
また、描いたイラストに何度もダメ出しされてやり直しを要求されることも。
過酷な状況でも仕事を投げ出さない忍耐力が求められます。
コミュニケーション能力
アニメーターは様々な職種の人と関わります。
プロデューサーやディレクター・クライアントの意向を汲み取り、自分が思っていることを相手に分かりやすく伝えるコミュニケーション能力を磨いておきましょう。
特にフリーランスのアニメーターは人脈が命です。
気に入ってもらえることで新しい仕事に携われる可能性が増えるため、現場ではたくさんの人との関わりを大切にしてください。
営業力
アニメーターとしての技術を磨くことはもちろん大切ですが、自分を売り込むことも重要です。
特にフリーランスのアニメーターは、待っているだけでは仕事が回ってきません。
自分のできること・得意なことをアピールし、「この人と仕事がしたい」と思ってもらえるように力を尽くします。
独学でアニメーターになるには?
独学でアニメーターになりたい方はこちらの記事を参考にしてください!
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フリーランスのアニメーターについてのまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、フリーランスのアニメーターについて以下の内容を中心にご紹介しました。
- フリーランスは会社勤めとは違い、フレキシブルに働ける
- 働く場所や時間、仕事内容を自分で決めることができる
- 収入が不安定、各種福利厚生が受けられないというデメリットもある
- フリーランスのアニメーターとして収入を上げるために身に着けておくべきスキルは「画力」「スピード力」「忍耐力」「コミュニケーション能力」「営業力」
フリーランスのアニメーターには、魅力的な面がたくさんあります。
一方で収入の不安定さや福利厚生が会社勤めのアニメーターに比べて充実していないなど、長く働いていくうえで不安な点もあるというのが事実です。
自分で能力を磨き実績を積み重ねることで、業界の人々から評価されてより自分のやりたい分野の仕事に勧めるでしょう。
必要なスキルを身に着け、一流のアニメーターになるために頑張ってください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。